昔、静電気は認識された現象でありましたが、静電気によって大きな障害が起きるとは認識されておりませんでしたので放置されているだけでした。静電気が問題を起こしてもそれを解決する方法は特にありませんでしたし、しかしながら静電気の放電スパークが色々な事故の原因となることが確認されて対策が取られる様になりましたが、それまではただ放電して行くのを待つだけ、と言う事でした。
プラスチックの使用が増えて静電気が埃を吸い付ける事が問題になり、工業の進化とともに静電気が電子部品に静電気放電などで障害を起こす事が大きな障害として認識される様に成って来ました。特にプラスチックは静電気を溜めやすく、その為にプラスチックの帯電防止は既に多くの技術が開発されています、工業的には対応する技術が一応開発されておりますが、効果の持続時間が短い物や、成型加工の複雑ななもの、高コストなもの、衛生上(毒性がある)問題な物など帯電防止の効果とは別に問題点はまだ沢山有り決め手になる様な物は有りませんでした。
そのような技術的な環境の中で、今回ご紹介するボロン研究所の浜中氏の開発した技術が生まれて来ました。既に開発され実用化されている帯電防止の技術の持つ多くの欠点をカバーする技術でありその独特の特徴は従来の考え方を全く変える、目を見張る物があります。ある意味典型的な現代の有機合成技術の産物と言えるでしょう。有機合成によって新しい機能の化合物を作り出したのです。
弊社 梅潭行は、その技術のユニークさに着目すると共に、この技術のプラスティックへの応用を考え、活かすためには広範な樹脂の知識、効能等を確認する分析技術が必須と考えました。
梅潭行は
樹脂に関する知識(効能を発現させるための樹脂種への導入技術)
ボロン研究所の開発した導電化合物の理解
効能を確認する分析技術(測定技術)
化合物の性状を確認する技術(分析技術)
等の自社の技術知識を生かして
その効能をを最大限まで引き出して、このユニークな発明を樹脂市場に置いて、帯電防止技術の一つの基本的技術と認識されるようにする事を目標に致したいと考えております。
特に樹脂への帯電防止剤を導入する技術(コンパウンド技術)は大変ユニークな手法を開発しておりまして、この点では他社の追随を許しません。