Dodenizerのご使用方法

成型用の原料樹脂に必要量の Dodenizerを添加してブレンダーで十分にブレンドして下さい。

電荷移動錯体自体は非常に良い分散性が有りますが、添加量が比較的少ないので分散不良が起きない様にご注意ください。

 

初期テストはDodenizer添加量2%と3%でお試し下さい、成型後導電性が安定するまでに48時間程度を要します。48時間後の電荷漏洩性を確認して2%と3%に優位差が有る場合は必要に応じて添加量を増減させて下さい。優位差が無くて電荷漏洩性が十分に有る場合は添加量を減らして見る事をお勧めします。電荷漏洩性は成型法、金型やシリンダー形状などの多様な要素の影響を受けますのでご注意下さい。

 

射出成形などで成形品に吸湿の影響と見られるシルバーが出た場合、原料を乾燥する事は持ち論ですが、Dodeizer は乾燥しないで下さい、電荷移動錯体の融点は60度ですので乾燥によって電荷移動錯体が漏出する可能性があります。

尚電荷移動錯体が液化して漏出した状態で成型しますと成形品表面にベタつきが出ます。これはマスターバッチの中の電荷移動錯体の分散が悪い時にも発生します。

 

電荷移動錯体は270度cで熱分解しますので成型温度(シリンダー内に滞留する場合も含めて)が270度に達すると導電性は落ちます。(270度での対流時間に拠ります。)

 

帯電防止性の評価を表面抵抗だけで見られると、この材料の長所を活かせなくなります。電荷移動錯体は成型品内部の電荷漏洩に効果が有りますので表面抵抗だけでは判断できません。

スタティックオネストメーターなどで電荷漏洩性を評価するか。次の二つの簡易評価法を進めます。 一つは羊毛やウールなどでサンプルを摩擦して帯電させて、電位計などで耐電圧を測る方法です。(この場合帯電防止性が有れば電位は殆ど測定されません)もう一つの方法は同じく摩擦帯電させて、ティッシュウ等を細かく切って吸着させる方法です。当社ではこの方法のために簡易静電気チエッカーを販売しております。この装置はハンドドリルに羊毛のバレンをつけてサンプルを摩擦帯電させて、軽量の発砲樹脂の吸着を見る物です。