あらゆる物質は元素で構成されています。元素は、陽子・中性子の周りを電子が飛んでいる構造ですが、軌道の関係上不安定で電子が飛び出しやすい元素があります。静電気とは簡単に言うと、飛び出した電子が別の物質内に蓄積したもので、これを電荷と呼びます。

電子を出した側はプラス帯電、電子をもらった側はマイナス帯電になります。電子が飛び出した後の元素中の電子の欠落部分は他の電子を呼び込むため、この欠落部分に電子を呼び込まれた元素はまた他から電子を呼び込みます。あたかもマイナス電荷が移動しているように見えます。（どうして電荷が蓄積するのかに関して、まだ定説はありません。）

静電気は静止蓄積した電荷による物理現象です。物質／元素は元素同士の接触・摩擦・剥離といった力が加わると、元素中の電子が動いてマイナス電気とプラス電気のいずれかを発生させます。どちらかの電気が溜まっている状態を帯電と言います。帯電時、静電気によって二つの障害が起こります。ゴミ類の吸着と放電です。

吸着は、ゴミ類の電荷と物質の電荷がお互いに引き合うことです。放電は、プラス電気がマイナス電気と結合しようとするため起こります。この結合の瞬間に放電が起こるのです。この放電で瞬間的に流れる電圧によって電子部品などが破壊される現象が、もう一つの障害というわけです。

◇使用シーンに合わせる

帯電防止剤は、大きく分けて「帯電防止剤練り込みタイプ」「塗布タイプ」の2種類があり、その中に様々な手法が開発されています。

使用目的や対象樹脂に合わせて選ぶようにしましょう。

◇機能性の高さ

以下のような機能性の高い帯電防止剤を選ぶことをおすすめします。

・樹脂表面への耐摩耗性・耐熱性・帯電防止・付着力（塗布型の場合）に優れている。
・静電気防止の持続効果が長く、それによって、汚れ防止や引火・誤作動も防止する。
・各種プラスティックをはじめ、日用品・家電製品・電子機器・精密機器など、幅広い製品に使用できる。
・短時間で発現する。

◇寿命の長さ

恒久的や半氷久的に効果がある帯電防止剤がおすすめです。メーカーによって特徴や主な成分が異なります。寿命を重視したメーカーをチェックしてみてはいかがでしょうか？

◇人体・環境への影響

帯電防止剤は様々な分野で活用されている優れた物質です。その一方で、人体や地球環境に及ぼす影響が問題視されることも少なくありません。帯電防止剤を選ぶ際は、使用されている成分をよく確認し、人体や環境に優しい安全性の高いものを選ぶことが大切です。

合同会社梅潭行では、既存技術のデメリットを解消した帯電防止剤樹脂マスターバッチを販売しております。優れた機能性・長い寿命を持つ帯電防止剤を使用したい方は、ぜひご検討ください。